【銀行の業界研究】銀行や信用金庫、信用組合の違いを言えますか


「金融機関」と一言でいってもたくさんの種類があります。銀行や証券会社、保険会社などがすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。今回は就活生のあなたに一番身近だと思われる銀行、そして銀行との違いがわかりにくい信用金庫と信用組合についてご紹介します。

銀行、信用金庫、信用組合すべての機関が「三大業務」を行う

以前、銀行の三大業務についてご紹介しました。

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銀行の三大業務とは「預金」「貸出」「為替」です。銀行は当然ですが信用金庫や信用組合もそれらの業務を行っています。このような理由で一般のお客さんからすると、これら3種類の金融機関の違いがわかりにくくなってしまっています。銀行、信用金庫、信用組合において表向きの業務の違いがほぼないことがわかりました。

それではどの点が違うのでしょうか。

業務や営業を行う対象が違う

銀行や信用金庫、信用組合はそれぞれ三大業務を行っています。つまり口座を持っていれば店舗でお金を預けたり、お金を借りたり、送金したりといったあなたがイメージする一般的なことはどこでもできます。しかし、それぞれの金融機関ではそれらの業務や営業活動を行う対象が異なります。具体的にどのような違いがあるのか見てきましょう。

銀行は業務や営業対象に制限がない

銀行は銀行法という法律の基に運営されています。この法律では業務や営業を行う対象が決められていません。つまり、基本的には誰でもお金を預けたり借りたりすることができます。もちろん都市銀行や地方銀行の違いによってどのエリアに出店しているかなどの違いはあります。

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信用金庫は地域の発展が目的

信用金庫は信用金庫法に基づいています。銀行とは異なる法律がベースになっているのです。信用金庫法では利用できる人、「会員」の資格を定めています。

第二章 会員
(会員たる資格)
第十条  信用金庫の会員たる資格を有する者は、次に掲げる者で定款で定めるものとする。(中略)
一  その信用金庫の地区内に住所又は居所を有する者
二  その信用金庫の地区内に事業所を有する者
三  その信用金庫の地区内において勤労に従事する者
四  前三号に掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者

総務省法令データ提供システム ー 信用金庫法

とても難しい言葉で書かれていますが、要約すると信用金庫がある地区に住んでいたり働いていたりする人、その地区に事業所がある会社が対象です。イメージとしては大阪に住んでいるのに東京にある信用金庫を利用することはできないということです。

このような法律に基づいているため、信用金庫は地域の人のお金を預かり、地域の人にお金を貸し出す業務を行っています。

信用組合は地域の中小企業をメインとした組合員が対象

信用組合は中小企業等協同組合法に基づく金融機関です。法律の名前からわかるように中小企業で組合(グループ)を作り、相互に助け合うのが信用組合の元々のはじまりです。信用金庫は利用できる人を「会員」と呼んでいました。一方で信用組合の場合には「組合員」と呼んでいます。この組合員になるためには信用組合がある地区に住んでいたり、働いている人や事業所がある会社でなければいけません。ここだけを読むと信用金庫との違いがないように思えます。

信用金庫と信用組合の対象の明確な違いは事業者(会社)の規模です。信用組合では信用金庫よりも小さい事業者を対象にしています。具体的には信用金庫は「従業員300人以下または資本金9億円以下の事業者」に対し、信用組合は「従業員300人以下または資本金3億円以下の事業者 (ただし卸売業は100人または1億円、小売業は50人または5,000万円、サービス業は100人または5,000万円)」です。

また、信用組合では預金総額のうち80%以上を組合員から受けなければいけません。信用金庫はそのような制限がないため、より地域に密着しているといえるのではないでしょうか。

まとめ

今回は銀行の三大業務といわれる「預金」「貸出」「為替」を執り行う銀行、信用金庫、信用組合の違いについてご紹介しました。それぞれの金融機関は業務や営業を行う対象が違います。業務の内容はほとんど変わりません。

地域に根ざし、地域の発展を主目的としているのが信用金庫や信用組合です。地元のために働きたいというあなたは信用金庫や信用組合も就職の志望先として考えてみてはいかがでしょうか。

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